審査に通過しなければ、いくら前向きな運転資金のためであっても融資が実行されることはありません。そのため、審査に通過する可能性を少しでも高めるために、以下の3つのポイントを押さえてから審査に進むことをおすすめします。
- ・既存の融資の返済が進んでいる
- ・他社からの借入れが増えていない
- ・事業が安定している
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
(1)既存の融資の返済が進んでいる
運転融資の追加融資を受けるということは、現在借入れている融資があるという状況です。すでに融資を受けた分の返済に問題が生じている場合は、返済能力に疑問があるという理由で審査に落ちる可能性が高まります。
追加融資は金融機関と事業者の信頼関係が成り立っている場合に実行されるものです。そのため、審査に通るには、現在の融資の返済が問題なく進んでいることが必須条件といえるでしょう。
しかし、既存の融資の返済が進んでいるといっても、完済まで目指す必要はありません。最低でも借りた金額の3割の返済が遅滞なく進んでいれば、審査に通る可能性が高まるでしょう。
(2)他社からの借入れが増えていない
既存の融資の返済が順調に進んでいる場合でも、他社からの借入れが増えている状況では追加融資の審査に落ちる可能性があります。その理由は、他社からの借入れの返済に追加融資を利用する可能性があるためです。追加融資は運転資金に回すためのものであって、他社の借入れの返済に回すためのものではありません。
他社からの借入れがあっても金融機関にバレないと考えている方はいますが、他社からの借入れ状況は信用情報機関に登録されています。金融機関は追加融資の申込みを受けた時点で信用情報機関に照会をかけるので、借入状況は必ず把握されることになります。
カードローンや消費者金融など他社からの借入れが増えている場合は、返済してから審査に進みましょう。
(3)事業が安定している
追加融資では事業実績が重視され、事業が安定しているかどうかが審査結果に大きな影響を及ぼします。
創業から1年未満の場合は決算書が出ていないため試算表で追加融資の審査を申込むことになりますが、正式な書類ではないため、実績が不十分であるという理由で審査に落ちる可能性があるので注意が必要です。
創業から1年以上事業を継続している場合はすでに決算書が出ているため、試算表を提出するよりも信頼度が上昇し、審査を有利に進めることができます。
運転資金の追加融資を急いでいないのであれば、最低1年以上は事業を継続し、安定した実績を残してから審査を受けることをおすすめします。