(1)金融機関の融資
近年は廃業の増加から廃業支援に力を入れ、廃業を検討する個人事業主に対し、廃業支援の融資やローン商品を用意したり、融資を含めたサポートを提供したりする金融機関も増えてきました。
ただし、廃業したら収入がなくなることから、通常の融資より資金調達は難しくなるでしょう。
(2)小規模企業共済の廃業準備貸付け
中小機構が運営する小規模企業共済制度に加入し、積み立ててきた方は、設備の処分費用、事業債務の清算等、廃業の準備に要する資金を低金利で借入れることができます。
借入れの限度額は50万円以上1,000万円以内(5万円単位)ですが、掛金の範囲内(掛金納付月数により掛金の7〜9割)の点に注意しましょう。
廃業予定日の1年前から申し込みをすることができます。
廃業費用が必要なのに、資金調達が難しい方のために、スムーズに廃業ができるよう、
不動産を活用して資金調達する方法をご紹介します。
(3)■不動産売却前提ローンを活用する
不動産売却前提ローンは、売却予定の不動産を担保に資金調達し、不動産の売却代金で返済をするローンです。
・売却中の不動産の売却代金が入金をあてにしていたのに、資金が必要なときに入間に合わない。
・不動産を売りに出したものの、売却完了は当分先。
このようなお悩みを解決できます。
不動産売却前提ローンは不動産の売却代金で一括返済するローンのため、毎月の支払いは利息分のみになり、負担は軽く済むことがポイントです。
また急いで無理やり売却しようとすると、望価格を下回る金額で売却せざるを得ず損をしてしまう場合や条件面で譲歩して不満の残る取引になってしまう場合があり、こうした不動産売却時のリスクを避けることができます。
(4)■セゾンのリースバックを活用する
廃業予定日まである程度の期間があるけれど、廃業に向けて資金が必要な方には、リースバックをおすすめします。
必要な店舗や工場などの事業継続に必要な不動産を売却し資金を得るにもかかわらず、退去の必要がないので営業が続けられます。
●リースバックとは?
リースバックとは、不動産を売却して現金化、売却後も賃貸という形で利用できるサービスです。
ご自宅の場合は、住み慣れた自宅で生活しながら、まとまった資金を調達することが可能です。
また店舗や事務所、工場の場合は、営業を続けながら資金を得ることができます。
セゾンのリースバックでは、お客様の大切なご自宅や店舗をセゾンファンデックスが買い取り、お客様は賃貸として退去せずに、ご自宅であれば住み続けられますし、店舗であれば営業を続けることができます。
セゾンファンデックスが買主となり、直接お客様の不動産を購入いたします。
ですので、廃業予定日まである程度期間があるけれど資金が必要な方の、自宅兼店舗や店舗、工場など事業継続する不動産にぴったりのサービスです。
(5)■任意売却
廃業を目前にし、店舗や工場といった不動産処分にお困りの方や資金が不足している方には任意売却をおすすめします。
スピーディな現金化も可能なので、廃業スケジュールの心配も軽くなります。
●任意売却とは?
任意売却とは、不動産を売却しても債務が残ってしまう状況において、債務者(お金を借りた側)と債権者(お金を貸した側)の間に専門家が入って調整を行い、不動産を競売にかけずに納得のいく価格で売却し取引を成立させることです。
通常は残ってしまう債務の返済を、売却と同時にしなければならず、不足分を手持ちから出さないと売ることができませんが、任意売却であれば分割返済が可能になる場合があります。