現時点では、不動産投資ローンの審査基準について、コロナ感染拡大の影響で融資方針を変えた金融機関も一部あり、全体として数年来の引き締め状態は継続しています。
属性重視の傾向は変わらず、一定以上の資産・収入を持つ貸倒れリスクの低い属性を中心に融資を行う姿勢は、どの金融機関も共通と言えます。属性が金融機関の融資審査に大きく影響しているのは紛れもない事実です。
不動産投資への融資を受けるためのポイントは以下の通りです。
❶自己資金比率の高さ
誰しも「少ない自己資金で不動産投資をしたい」というのが本音でしょうが、金融機関はリスクヘッジのため自己資金比率を重要視します。
購入予定の物件価格に対して頭金が多いほど融資を受けられる可能性も高くなります。収入や金融資産が一定以上のよほどの高属性でない限りフルローンやオーバーローンでの融資は厳しいと言えます。
❷購入物件の収益性の高さ
金融機関が対象不動産の担保価値を評価する際、利回りが高ければ担保評価も高くなります。
将来的に入居率を維持できるか、安定した家賃収入が見込めるかどうかも重要な要素になります。立地がよく賃貸需要が見込めるエリアであれば有利に働きます。
❸年収・経常利益額の多さ
金融機関の貸付金額は、年収と法人の経常利益の合算額の何倍までという基準になっています。つまり年収が高ければ高いほど、資産管理法人での経常利益が多ければ多いほど借入れ可能額が増えます。
収益物件を複数購入するようになると、借入れ残高の問題で借入れ可能額オーバーで融資を受けられないことがあります。資産管理法人であれば黒字決算を続けていくことが非常に重要です。事業が赤字の場合、追加融資は極めて厳しくなるからです。
❹金融機関との取引実績
本人の信用力や取引実績を重視している傾向があり、過去に取引実績がある人からの紹介、積立定期預金を組むことなどが有利に働く場合もあります。
属性と実績が基準を上回り、かつ担保や物件の収益性が優れているケースであれば融資を受けられますが、基本的な融資姿勢は慎重で頭金が多く求められるのが実情と言えます。
こういう時期はある程度現金を持っている人の方が強く、自己資金がある程度用意できれば、それなりに融資に応じてもらえるでしょう。
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