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老後資金

家族の介護で退職。生活費はどうする?

年老いていく親や病気で介護が必要になった夫や妻への家族介護は、「身体的・心理的・経済的」の三つの側面からリスクマネジメントしておくことが大切です。

目次
  1. 介護離職の実態
  2. 介護離職に起こりうる問題
  3. 介護破産を避けるには?

介護離職の実態

有給や介護休暇を利用して、介護が必要になった家族(要介護者)の安心できる生活環境を整える人がいるなかで、介護離職を選ぶ方がいます。介護離職とは、家族を介護するために仕事を辞めることをいいます。さまざまな事情で介護離職を余儀なくされる方やこれまでの親との関係や夫婦の在り方によって、感謝の気持ちを専念という形で尽くす方がいるということです。

(1)年間で約10万人が介護等を理由に離職
総務省統計局(平成28年10月〜29年9月調査)「介護・看護のために前職を離職した者について」によると、9万9千人が介護等を理由に離職しています。そのうち男性は2万4千人、女性は7万5千人の内訳で女性が約8割を占める結果になりました。就業状態別では、調査時点で有業者は2万5千人で、平成24年度の調査結果より増加傾向にあります。職業キャリアにおける集大成ともいえる、最終段階の管理職や熟練者と呼ばれる働き盛りの中高年が多いのも特徴です。

(2)介護離職の理由
令和元年度の「仕事と介護の両立等に関する実態把握のための調査研究事業」によると、「仕事と介護の両立が難しい職場だったため」が59.4%で最も多く、次いで、「介護をする家族・親族が自分しかいなかったため」が17.6%、「自分の心身の健康状態が悪化したため」が17.3%になっています。なかには、特別養護老人ホームなどの公的介護施設の順番待ちで「介護施設が見つからない」という理由や民間の介護施設でも、希望する予算や利便性がよいアクセス、サービスの内容や質に納得のいく受け入れ先が見つからないという声があがります。

(3)介護離職後の変化
前述の同調査によると、精神面では「非常に負担が増した」が30.2%、肉体面では「負担が増した」が27.5%、経済面では「負担が増した」が35.0%と三つの側面で、負担が増したと回答しています。また、「非常に負担が増した」と「負担が増した」を合わせると、精神面、身体面では50%超、経済面では70%近い割合になっています。家族介護は正解に向かって解決するのではなく、「これでいいのか」「これでいい」という手探りを繰り返し、落ち着いていきます。しかし、病状や老化の進行が想定され、なかなか安定しない状況に、理想と現実のギャップが生じがちです。考え方や捉え方で心の折り合いをつけても、自らの努力だけで解決できるものではなく、大きなストレスやプレッシャーを感じるのではないかと察することができます。

介護離職に起こりうる問題

家族と同居し、そばにいられる安心や新しい絆を感じる強く方も多くいます。そういった喜びを感じ続けるためにも、ここでは、介護離職に起こりうる問題を解説します。

(1)収入の減少と支出の増加
よほどの状況でない限り、退職を機に収入源はなくなります。ご自身の貯蓄や親の年金を介護費用や生活費に充てられる方もいますが、実際、紙おむつや使い捨て手袋などの消耗品や、通院や薬処方の医療費が思っていた以上に高いと驚く人も少なくありません。ちなみに、2022年度後半を目途に、75歳以上の一部の方の医療費自己負担割合が引き上げられることが決定しています。該当する方は、医療機関や薬局などの窓口で支払う医療費の自己負担割合が1割から2割になります。こういった状況から、貯蓄を行うことが厳しくなると、ご自身の老後資金が不十分になる可能性もあります。また、介護離職により、ご自身の年金が将来的に減額されることも視野に入れておかなければなりません。

(2)心身負担の増大
収入がなくなると、おのずと支出を減らすことを考えます。たとえば、訪問介護サービスの入浴を週2回から1回にする、デイサービスでのリハビリを辞めるなど、回数やサービスの種類を制限せざるを得ない状況が考えられます。家族に対する申し訳なさや自身への不甲斐なさ、また、生活費の倹約、生命保険などの解約、社会生活に対する不自由さや孤独感など、心身の負担が大きくなる可能性があります。なかには、介護をする気力や体力がなくなり、気づけば、介護放棄という事態につながる恐れもあります。

(3)再就職の難しさ
介護は子育てとは違い、年齢を目安にした将来の計画が立てづらいものです。要介護度(介護保険制度で認められた介護サービスの必要量の度合い)と介護する期間は比例せず、いつまで続くかわかりません。自らも年を重ねるなか、社会状況も変動し、自分が思う職種に再就職できるとは限らないのが現状です。仕事のブランクがあっても、退職前と差がない条件で正規雇用される場合もありますが、パートやアルバイトの非正規雇用になった場合は生活費を稼げるだけのシフトに入れない場合や、医療保険や年金保険などの社会保険に加入してもらえない、退職金が貰えないといった再就職の現実も視野に入れておきましょう。

介護破産を避けるには?

貯金を切り崩してなんとか生活していても、今後の生活費のことを考えると誰しも不安です。友人や知人に、経済的な事情は相談しづらく、ひとりで抱え込んでしまう人も少なくありません。もし、実際に介護破産をすれば、考え抜いて選択した「退職」を後悔することにもなるでしょう。ここでは、安心して家族介護を継続できる生活環境を整える方法を紹介します。

(1)介護保険制度を活用 
介護保険制度の第一号被保険者は65歳以上、第二号の被保険者は、医療保険に加入している40歳以上65歳未満が対象です。お住まいの市町村窓口で要介護認定の申請を経て、要介護状態だと認められた場合に介護サービスが利用できます。介護支援専門員(ケアマネジャー)が生活課題を明確にし、その人に応じたケアプランを作成してくれます。生活課題を解決できるよう、訪問介護やデイサービス、福祉用具などの各サービス事業所と調整してくれます。
利用料は、本人の年金や給与などの所得に応じて、1割から3割の負担額が決まっています。本人の所得で賄えない場合は、家族の支払いが必要になります。なかには、経済的な理由で十分なサービスを受けられない方も少なくありません。

(2)セゾンのリースバックを活用
リースバックとは、ご自宅を売却して現金化し、売却後も住み続けることができるサービスです。以下のような特徴があります。
自宅に住み続けながら介護ができる
人は住み慣れた環境に安心するものです。当たり前になった部屋の間取り、壁や床の素材、窓からの景色は、その人の居場所であり、居心地に大きく影響しています。
環境変化によってストレスが蓄積し、心身に悪影響があることを「リロケーションダメージ」といいます。高齢者が介護施設に入居する場合は、介護職が新しい生活に慣れるように専門的にサポートしてくれますが、家族介護で転居した場合は、介護をしている家族の心労の増強になりかねません。
何よりも要介護者のストレス軽減のためにも、本人が慣れ親しんだ場所での暮らしが望まれています。

自宅の売却代金によって生活費や介護費用を捻出できる
経済的な安心は、生活そのものの安心といっても過言ではありません。デイサービスやショートステイ(お泊り)など、介護サービスの選択肢が広がります。介護サービスの利用中は、ご自身の生活時間の確保や休息、趣味活動でリフレッシュでき、介護疲れを和らげることが期待できます。
介護保険制度では、これを家族のための「レスパイトケア」といい、推奨しています。身体的な負担の軽減だけではなく、精神的な支えをもつことで、ご自身の健康管理につながります。
また、要介護者が介護職員や他利用者との社会交流を維持することにもなり、家族双方が適度な距離感をもって接することができるようになった、とニーズの高いサービスを利用することができます。
 
介護サービス利用により、早めの社会復帰がかなう
レスパイトケアの積極的な利用で、ご自身の自由な時間と心身の健康をもって、就職活動や新しい資格取得に臨むことができます。また、在宅勤務や自営型テレワークなど家族介護を経ての働き方の確立など、心機一転して、新たな生活を始めることが期待できます。

介護離職が成功するカギは、有効な情報と公的・民間の両サービスの活用です。

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