では、インフレ(物価上昇)に備えるためにできる方法としてどのようなことが考えられるのでしょうか。
(1)毎月の収支を見直す
まずは支出を見直すことから始めましょう。無駄な支出はないか、まず固定費から見直していきましょう。固定費を見直すことは、家計の見直しの第一歩といわれており、毎月の支出でもあることから、一度見直すとその効果が継続するといわれています。
また、変動費のなかでも大きな割合を占める食費についても、「安いときにまとめて買う」ことや、フードロスをなくすために「保存方法を工夫する」などを取り入れることで削減につなげられます。最近は冷凍保存を活用した保存方法を取り入れている方も増えていますので、興味があるなら試してみましょう。
しかし、節約するばかりでは生活は豊かになりません。逆にストレスを抱える結果を招くことになります。
節約できるところは節約する、使うところは予算を決めて楽しみながら使うなど、生活にメリハリを持たせることが大切です。
(2)年金だけに頼りすぎない、老後の働き方を考える
年金だけに頼らず、年金以外の収入を確保する考え方も大切です。厚生労働省では70歳までの雇用機会の確保を企業に義務づけています。浸透していけば70歳まで働くこともできるでしょう。
ただ、このようにシニア人材活用に向けた社会の動きはあるものの、健康面を考えるといつまでも働き続けるのは難しいかもしれません。
気になる資格があるなら挑戦しても良いですし、体力や行動範囲、自由になる時間などを考慮し、自身に合った働き方を見つけるようにしてください。
(3)投資や金融資産への配分
現在の低金利下では、銀行に預けていてもお金は増えません。しかも、インフレによりお金の価値は下がっているのです。資産の価値が下がることを防ぐためにも、投資を取り入れ、物価上昇率以上の利回りで運用していく必要があります。
ただ、投資を始めるためにはある程度の預貯金、そして投資に対する知識が必要です。投資は運用成果の変動が伴うため、元本割れのリスクも考慮する必要があります。
投資を始めるにあたっては、毎月の生活資金の6ヵ月程度は現金で持っておき、それ以外の資産のなかで少しずつ始めていき、慣れることが大切です。投資に慣れて運用を軌道に乗せるためには、運用資金と長期的な時間が必要だということを理解しておきましょう。
(4)セゾンのリースバックを利用する
インフレによる物価の上昇、そして資産価値の減少によって、生活費の増額や手持資金が不足する不安を抱えているなら、セゾンのリースバックもおすすめです。
リースバックとは、保有している自宅などの不動産を売却してまとまった資金を得たあとは、賃料を払うことで売却した自宅に住み続けられる仕組みの、不動産を活用した資産調達方法です。
資金使途が自由な現金を一括で受け取ることができ、住環境を変えることなく豊かな老後生活を送れるでしょう。