近年の少子高齢化や価値観の多様化に伴い、人生の最期について早くから考え、準備をする「終活」が広がりを見せています。
具体的には、身の回りの整理、財産の相続を円滑に進めるための計画、葬儀や墓の準備などが行われています。
「家族に迷惑をかけたくない」「いざという時に家族が困らないようにしたい」など、遺された家族に精神面・金銭面での負担をかけたくないという気持ちから終活を考え始める人が多いようです。
最近では終活のための書籍やWEBサイトなどもあり、具体的な行動を始めていらっしゃる方も少なくないようですが、
終活とは、老後を健やかに暮らすための準備でもあります。
後半の人生を楽しみ、自分が望むように人生を締めくくるために元気なうちから準備をすることが「終活」の真の目的なのです。
誰もが持つ
老後の不安を解消し、限られた時間をポジティブに生きる、より良い老後を過ごすための「終活」をしましょう。
終活の中でも、難易度が高いのが「家」です。不動産は価格が変動する可能性が高い、また単純に分けることが難しいからです。
「終活」で被相続人が住んでいた自宅を整理する方法が決まっていないまま亡くなると、相続人同士が揉める可能性があります。また、空き家となった場合、建物が劣化し資産価値が下がる一方、不法投棄や不法侵入、手入れを怠ることによりご近所と揉め事が発生する可能性も出てきます。犯罪に巻き込まれる危険性もないとは言えません。
生前に「終活」として家などの不動産をどうするのか家族と話し合っておく必要があるでしょう。
ただし、「家の終活」は相続人が揉めたり空き家になって不動産の扱いに困ったりしないためだけにするのではありません。
もちろんそれも重要ですが、家族のためだけではなく、
ご自分の残りの人生をより豊かにするために「家の終活」を行うべきでしょう。
家などの不動産は死後に遺族が整理するのが一般的でしたが、「老後をいかに健やかに暮らすかという人生設計のために整理しておく」という方向もスタンダードになりつつあります。
老後の人生を豊かにするために、生前に家や土地などの不動産を整理する方法をご紹介しましょう。